事故物件でも売却できる？不動産買取の現実と考え方｜不動産買取専門店 共栄エステート

事故物件は売れるのか？買取現場から見たリアルな判断軸

「この物件、もしかして事故物件になるのだろうか」

売却の相談を受ける現場では、こうした声を本当によく耳にします。 相続した家、長く空き家になっている住まい、ひとり暮らしだった親の自宅──。 売ろうと考え始めたタイミングで、初めて不安が現実味を帯びてくるケースも少なくありません。

事故物件と聞くと、 ・そもそも売却できるのか ・価格はどこまで下がるのか ・仲介と買取、どちらが現実的なのか といった疑問が次々に浮かびます。

不動産の実務では、このような物件は「告知事項あり」として扱い、通常の売却とは異なる判断軸で検討していきます。

この記事では、一般論ではなく、不動産買取の現場で実際に重視されている考え方をもとに、事故物件の定義と売却時のポイントをわかりやすく整理していきます。

そもそも事故物件とは？

日本の不動産市場には、独特の価値観があります。 築年数が浅いことが評価されやすく、「新築」「築浅」が好まれる傾向が強い一方、欧米では古さそのものが価値と捉えられることも珍しくありません。

こうした背景に加え、近年は高齢化の進行により、単身高齢者世帯が増えています。その結果、自宅で亡くなられるケースも増加し、結果として「事故物件」と呼ばれる不動産が増えているのが実情です。

かつては、亡くなった理由を問わず「人が亡くなった事実」があれば、告知を行うのが一般的でした。 しかし現在は、国のガイドラインが見直され、

• 病死
• 老衰などの自然死

といったケースについては、原則として事故物件に該当しないと整理されています。

とはいえ、すべてが一律ではなく、状況や経緯によって判断が分かれることもあるため、専門家の確認が欠かせません。

事故内容によって価格への影響は異なる

「事故物件」と一括りにされがちですが、内容によって市場の反応は大きく異なります。

一般的には、

• 自殺があったケースでは、周辺相場と比べて一定の調整が必要になることが多い
• 他殺など事件性が強い場合は、さらに慎重な価格判断が求められる

といった傾向があります。

ただし、これはあくまで目安であり、立地や建物の状態、経過年数、売却方法（仲介か買取か）によって影響の度合いは大きく変わります。

また、ガイドライン上は告知義務が軽減されているケースであっても、後々のトラブルを避けるため、実務では買主様へ事情を説明する判断が取られることも多くあります。

購入後に近隣から事実を知らされ、 「聞いていなかった」「それなら買わなかった」 となれば、信頼関係の問題だけでなく、法的トラブルに発展する可能性もあるからです。

事故物件を売却するうえで大切な視点

事故物件の売却で、最も重要なのは価格設定と売り方です。

確かに一般的な仲介市場では敬遠されやすい側面がありますが、

• 価格に納得できれば気にしない方
• 収益目的で合理的に判断する方

といった需要も一定数存在します。

特に不動産買取の場合は、

• 再販ノウハウ
• リフォーム・活用の前提
• リスクを織り込んだ査定

を行うため、「売れない」と思われがちな物件でも、現実的な条件での売却が成立するケースは少なくありません。

まとめ｜事故物件こそ、相談先選びが重要

事故物件は、通常の不動産に比べて判断が難しく、売却にも工夫が求められます。 だからこそ、

• 告知の要否を正しく判断できる
• 市場感覚を踏まえた価格提示ができる
• 買取という選択肢を含めて提案できる

こうした経験と知識を持つ不動産会社に相談することが、結果的に遠回りしない売却につながります。

「これは売れるのだろうか？」と感じた時点で、一度プロの目で状況を整理してみることをおすすめします。